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2007年04月25日

合同会社とは?

合同会社は新会社法により新設された新しい会社の種類です。
合同会社の特徴は・・・


・メンバーの個性が重視される「人的会社」である
・利益分配の割合を自由に決められる
・組織形態・運営も自由に決められる

などが挙げられます。

合同会社はスピーディーな意思決定・運営ができる、小規模起業にピッタリの会社形態と言えるのです。

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合同会社の5つの特徴

LLC(合同会社)の5大特徴
合同会社の5台特徴は、
1.有限責任
2.内部自治原則
3.共同事業性
4.設立費用が安い
5.株式会社などに組織変更できる
となっています。以下でこの合同会社の特徴を詳しく見ていきましょう。
1.有限責任
有限責任とは、「出資者は出資した金額の範囲までしか責任を負わない」というものです。
例えば、Aさんが100万円出資して合同会社を作ったとして、合同会社が組織として、1000万円の債務を負ったとします。

Aさんは、Aさん自身の出資した100万円までは責任を負わなくてはなりませんが、それを超える責任は負わなくていいことになります。しかし、これが個人事業など無限責任だと、Bさんが事業で1000万円の債務を負ったら1000万円全部について責任を負わなければなりません。

有限責任であれば、リスクが限定されるので事業に取り組みやすくなります。

2.内部自治原則
「内部自治」、つまり自分たち(出資者同士)で、自分たちの会社の組織や運営などを自由に決められるということです。
合同会社は総社員の同意に基づいて会社の定款変更や会社の意思決定ができるなど迅速な会社運営が可能であり、小規模企業に最適な会社組織といえます。

●組織設計が自由にできる

株式会社だと、法律の制約がいろいろあって、自分の会社の内部のことを自由に決めることは難しいです。資本金は最低1千万円、取締役・監査役といった役員、株主総会、取締役会を置かなくてはならない・・・などなど商法で決められています。有限会社はそれよりは多少緩やかでしたが、それでも法律の制約はありました。

これらの組織は、大企業であれば運営上当然必要ですが、小規模の会社にとっては実施にはそれほど必要ではないことが多いです。逆に、手間やコストがかかったり、重要事項の決定がスピーディーにできないなど、機動的でないことも多いと言えます。

合同会社は取締役、監査役など置かなくてもよく、組織や運営は、定款に規定したり社員の同意を得ることによって自由に決めることができます。合同会社であれば、少人数でやっているのに、形ばかりの「組織」の体裁を整える、なんてことをする必要がなくなるのです。

●自由な利益分配が可能

株式会社も有限会社も、出資者(株主など)は、原則として出資した割合に応じて配当を受け、議決権も原則出資した割合で決まります。それは、現行の株式会社でも新会社法での株式会社であっても基本的には変わりません。

しかし、合同会社なら、定款で定めることで、出資者間の損益・権限の配分については、労務・知的財産・ノウハウの提供等を反映して、貢献度合いに合わせて出資割合とは関係なく、配分をすることができます。(定款で特に定めない場合は、原則として出資した割合に応じて利益を分配します)

例えば、お金は多く出せないけど能力を持つAさん(個人)と、お金を出せるBさんが共同で合同会社を設立するという事例を見ていきましょう。

Aさんが10万円出資して、Bさんが90万円出資したとしたら、出資割合と同じ利益分配だとすると、Aさん10%、Bさん90%です。しかし、合同会社では、出資割合と関係なく、AさんもBさんも平等の配当にすることもできるし、Aさん90%、Bさん10%という割合で配当や権限を分けることも出来ます。

合同会社では、お金を多く出資した人が必ずしも多く配当を受けるわけではなく、知識やノウハウや働きで会社に貢献する人を評価してあげることも、出資者同士で柔軟に決めることができるのです。

3.共同事業性
合同会社では出資者(社員)の全員が共同して会社の業務を執行します。(「業務執行」だと少しわかりにくいかも知れません。正確には少し違いますが、「業務執行」=「経営」のことだと考えて下さい)
合同会社の場合は、例外として、定款で定めれば一部の社員(出資者)に業務を委任することが出来ます。この業務執行(経営)を委任された社員を「業務執行社員」と言います。

つまり、合同会社では、他の社員に業務を委任して、出資はするけど業務(経営)はしない、ということも出来るのです。但し、出資者(社員)1人で設立した場合は、ほかに委任できる社員がいないので、業務(経営)は自分がすることになります。

4.設立費用が安い
株式会社は約26万円の設立費用がかかりますが、合同会社の設立費用は約10万円です。半分以下の費用で合同会社設立が可能です。ほかに印鑑作成や登記簿謄本取得などで2~3万円をみておけば良いでしょう。
5.株式会社などに組織変更できる
合同会社は、設立後株式会社に組織変更をすることができます。
合同会社は設立が簡単で、運営上も意思決定のスピードが速いなどのメリットがあります。合同会社でまずスタートし、その後業績が上がって会社を大きくしようとする場合などは、株式会社に組織変更することも可能です。

また、組織変更だけでなく株式会社との合併、会社分割といった組織再編成も可能となります。この場合、株式会社、合同会社のどちらでも存続会社となることができます。

*日本版LLP(有限責任事業組合)の場合は、会社に組織変更することは認められていません。

合同会社と株式会社の違い

設立費用の違い
法人設立費用には主に以下の3つがあります。     
1.定款に貼る印紙代
2.定款認証代
3.登記の際の印紙代(登録免許税)
※上記のほか、印鑑作成代、専門家に手続を頼むときはその報酬が別途かかります
株式会社、合同会社で上記1~3の費用がどれくらいかかるかというと・・・

【株式会社設立の場合】
1.4万円
2.5万数千円
3.15万円
合計 約24万数千円 
 
【合同会社設立の場合】
1.4万円
2.0円
3.6万円
合計 約10万円 
1の定款に貼る印紙代は株式会社、合同会社ともに変わりませんが、2の定款認証(公証役場で定款の内容が適法・適切であると認めてもらう手続)については、株式会社設立の場合は必須なのですが、合同会社設立では定款認証は不要となります。また、登録免許税も合同会社は低い金額になっています。

こうしてみると、設立費用の合計は、株式会社設立では約24万円、合同会社では約10万円ですので、14万円ほど違いがでてくるということがわかります。合同会社のほうが設立費用を安く抑えることができるのです。

※電子定款を利用できる行政書士などの専門家に定款作成を依頼すると、(1)定款に貼る印紙代4万円が不要になります。(専門家への報酬は別途かかります)その場合、株式会社で約20万円、合同会社で6万円となります。KITサポートセンターは、もちろん電子定款に対応しています。

株式会社と合同会社どちらを選択するか
ただし、設立費用が安くできるからという理由だけで合同会社を選択するのは早計です。他にも以下のようなことを検討して、株式会社にするか合同会社にするか決定してください。
・事業内容と形態(何を、どのような形でやりたいか)
仲間・パートナーと共同で行う事業や、専門の知識・能力・ノウハウをもつ人達が集まって行う事業では一般的に合同会社が向いています。

・出資者 (どんなメンバーか)
創業当初のメンバーで基本的には変わる予定はなくやっていくのであれば、合同会社でいいかもしれません。メンバー以外からも広く出資を募る予定があるのなら株式会社が良いでしょう。

合同会社では、あとから社員(出資者兼役員)を増やすこともできますが、その場合、定款変更が必要です。
 
・将来の事業展開
会社や事業を大きくしたいという思いは皆持っていると思いますが、よりビッグに拡大していきたいのなら株式会社が向いているでしょう。

株式会社は出資を募りやすく、広く資本を集めることが可能ですので、会社や事業を大きくしやすい形態と言えます。

合同会社設立手続きの流れ


1.合同会社(LLC)の概要を決める
     ↓
2.商号調査・事業目的の適格性の確認
     ↓  
3.会社代表印の作成
     ↓
4.定款の作成
     ↓
5.資本金の払い込み(銀行口座に振込み)
     ↓
6.登記申請書類の作成
     ↓
7.登記申請(法務局)
     ↓ (1~2週間程度)
8.登記完了・登記簿謄本取得
     ↓
9.LLC(合同会社)設立後の各種届出 
  (税務署・都道府県税事務所・市町村役場・社会保険事務所など)

*期間は、役所の混み具合、お客様の書類の揃い具合等で異なりますが、順調に進めば、合同会社設立登記が完了するまで(上記2~8)約2~3週間程度です。

*「会社設立日」として登記されるのは、上記8の登記申請をした日です。土日祝日等は設立日とすることはできません。登記申請から1週間~2週間程度で登記簿謄本が取得できるようになります。

合同会社の概要を決める

合同会社(LLC)を作る前の事前準備として、会社の概要を決めます。決める項目は以下のとおりです。

* 商号
* 本店所在地
* 事業目的
* 資本金と出資者(社員)
* 業務執行者や損益分配の割合などの検討事項
それぞれを詳しく見ていきましょう。

合同会社の商号(会社名)を決める
商号を決める場合の注意点
1 .会社の商号の前か後に「合同会社」の文字を使用しなければなりません
「合同会社○○○」または「○○○合同会社」というような称号になります。

2 .商号に使用できる文字・記号
(1)漢字・ひらがな・カタカナ
(2)ローマ字(大文字・小文字)、 アラビヤ数字
(3) 「&」(アンパサンド)「’」(アポストロフィー) 「,」(コンマ)「-」(ハイフン) 「.」(ピリオド) 「・」(中点)
     
*(1)の漢字・ひらがな・カタカナの文字と文字との間に、空白(スペース)を入れることはできません。
*(3)の各記号は、商号の先頭または末尾に用いることはできません。
*「.」(ピリオド)については、省略を表すものとして商号の末尾に用いることもできます。
 
3 .社会的によく認知されている名称を用いることはできません
三井、三菱、住友などの社会的に認知されている名称を用いることはできません。シャネル、グッチなどの海外の名称やブランド名も使用することはできません。
 
4. 銀行や信託、証券などの文字の使用はできません
銀行業や証券業などを営む場合以外はこれらの文字を使用することはできません。

合同会社の本店所在地を決める
設立する合同会社の本店をどこに置くか、最初に決めなければなりません。合同会社設立の登記申請は、本店を管轄する法務局で手続を行うからです。
この時点では、具体的な場所(事務所の物件)が決まっていなくてもかまいませんが、最低でも市区町村までは決めておきましょう。市区町村まで決まっていないと管轄法務局が確定しないので、この後一番はじめにする「商号調査」をすることができません。

なお、具体的所在場所(番地まで)を登記しますので、登記申請の前までには、番地(何丁目何番何号など)まで確定しなければなりません。ただし、建物の階数・部屋番号(○○ビル2階、○○マンション101など)は、登記の際には記載してもしなくてもどちらでもかまわないことになっています。

自宅を合同会社の本店所在地として登記できるの?というお問い合わせを受けることもありますが、自宅を本店所在地としても、基本的には何も問題はありません。しかし、賃貸などの場合は法人としての使用を禁じている場合もありますので注意が必要です。事前に確認し、大家さんなどに了解を得る必要があります。

事務所などを借りるには、会社の印鑑証明書や登記簿謄本が必要になります。それらは会社設立後にしか取得できないので、会社として賃貸借契約はできません。そこで実際には、会社の代表者が個人で契約し、設立後に会社(法人)としての契約に切り替えるという旨の特約をしてする方法を取ります。設立後、特約に基づいて、会社(法人)として正式に契約をすることになります。

合同会社の事業目的を決める
事業目的とは、会社が営む事業の内容のことです。事業目的は必ず定款に記載し、登記しなければなりません。会社は定款で決めた事業目的の範囲内でしか営業活動を行なうことができませんので、将来行なう可能性がある事業の内容は設立の時点で盛り込んでおきましょう。
営業するにあたって、役所の許認可を必要とする業種については、決まった文言を事業目的の中に入れておかないと許可や認可を取得できない場合がありますので、あらかじめその許認可を扱う役所に確認する必要があります。

例えば、人材派遣業を営業する場合は、「労働者派遣事業」、または「一般労働者派遣事業」「特定労働者派遣事業」という事業目的にする必要があります。

必要な目的を列挙したら最後に、「前各号に付帯する一切の業務」という一項も付け加えておきましょう。

事業目的の文章を作るのは、初めての方はなかなか難しいかもしれません。前例が「適格事例集」という本になって出版されていますので、事例集を調べて作ったり、法務局や専門家に相談するなどして、確認しながら作ることをお勧めします。

合同会社の資本金・出資者(社員)を決める
資本金とは会社の運営資金になるものです。資本金は使っても良いのか?と疑問に思う方もいるかも知れませんが、会社の運営のための資金ですから、会社設立後に会社のために使っていいものです。(逆に言うと、設立してすぐに会社のお金として使えるのは、資本金しかありません。)
新会社法では、最低資本金の決まりが廃止されましたので、資本金1円以上であれば合同会社を設立することができます。1円で合同会社を設立することは出来るのですが、前述のように、資本金は会社の運営資金となるものです。会社を設立してすぐに売り上げが上がるなどして、お金が入ってくるのであれば問題ありませんが、そのような予定がないのであれば、1円の資本金で会社設立するのは現実的ではありません。後の事業運営の事も考えて資本金を決める必要があります。

会社設立当初には、なにかと現金が必要になることが多くあります。事業を始めてから次にお金が入ってくる見込みが立つ間に、事業を運転していけるだけの額を資本金にされると良いでしょう。最低でも2~3ヶ月分の運転資金を考えて資本金を設定することをお勧めします。

また、融資を受けようとする場合には、資本金の額の設定には注意が必要です。資本金が少ないと信用も低く見られがちですし、たいてい自己資金(会社では資本金のことです)と同額程度の融資しか申請できませんから、資本金が少ないと融資を受けられる額も少なくなってしまいます。


資本金の額を決めるとともに、その資本金を誰がいくら出資するかを決めます。現物出資をすることも出来ます。

合同会社の出資者を「社員」と呼びます。合同会社の出資者は1名以上何人でも制限はありません。

合同会社独自の検討事項


株式会社と異なり、合同会社は内部自治(定款自治)が広く認められているので、組織形態につき検討をしておくべき事柄が色々とあります。社員(出資者のこと)の間であらかじめ取り決めをして、定款に記載することで、独自の会社形態を作ることが可能です。

業務執行社員・代表社員を決める
合同会社の出資者(社員)は原則として全員が業務執行者(株式会社の取締役のような役割)になります。しかし、定款で定めることで、出資者(社員)の一部の者を「業務執行社員」に定めることが出来ます。また、業務執行社員が複数いる場合には、その中から会社を代表する「代表社員」 (株式会社の代表取締役のような役職)を決めることが出来ます。
誰が「業務執行社員」「代表社員」になるか、事前準備の段階で決めておきます。

損益分配の割合を決める
合同会社では、定款で定めることで、労務・知的財産・ノウハウの提供等を反映して、貢献度合に合わせて出資割合とは関係なく、利益の分配をすることができます。(定款で特に定めない場合は、原則として出資した割合に応じて利益を分配することになります)
どのような割合にするかは出資者(社員)同士でよく話し合って決定します。

<その他の検討事項の例>
●社員の持分の譲渡に関する事項
●定款変更の議決はどのように決めるか

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